IPアドレスを変更する方法:サイトから見えるグローバルIPと、スマホ・Windows 11・Mac・プリンターのプライベートIP
サイトから見えるIPアドレスを変えたい方と、パソコンやプリンターのアドレスを決め直したい方に向けて、目的別の手順をまとめたガイドです。
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答え
IPアドレスを変更するには、どうすればいいですか?
IPアドレスは、サイトから見えるグローバルIPならルーターの再起動、モバイルデータへの切り替え、VPNのいずれかで、家庭内のプライベートIPなら端末やルーターの設定で変更します。2026年10月時点で、v6プラスなどIPv4 over IPv6方式の光回線では再起動してもグローバルIPが変わらないことが多く、確実に変えたい場合はVPNが向いています。
- 確認ツールで今のIPアドレスを控える
- 変えたいのがグローバルIPかプライベートIPかを決める
- グローバルIPはルーター再起動、モバイル回線、VPNで変える
- プライベートIPは端末かルーターの設定で変える
- 変更後にもう一度IPアドレスを確認する

日本の光回線では、v6プラスなどの方式だとルーターを再起動してもグローバルIPが変わらないことがあり、先に回線の接続方式を知っておくと遠回りせずに済みます。このページでは、サイトから見えるグローバルIPと、パソコン、スマホ、プリンターに付く家庭内のプライベートIPについて、目的別の変え方と、変えたあとのトラブルの直し方を説明します。
変えたいのはグローバルIPか、家庭内のプライベートIPか
サイトやアプリからの見え方を変えたいならグローバルIP、プリンターやパソコンを家庭内で決まったアドレスで使いたいならプライベートIPを変えます。グローバルIPはルーターの再起動、モバイルデータへの切り替え、VPNで、プライベートIPは端末やルーターの設定で変えます。
グローバルIPは、プロバイダや携帯会社が回線に割り当てるアドレスで、ウェブサイトやアプリに届くのはこちらです。プライベートIPは、自宅のルーターがパソコン、スマホ、プリンターなどに配る家庭内だけのアドレスです。たとえばNECのAterm WX3600HPは、ルーター自身が「192.168.10.1」というアドレスを使う設定で出荷されています。
IPアドレスが使われる区間と、変更の操作が働く場所
端末
プライベートIP
ルーター
家庭内にアドレスを配る
プロバイダ
グローバルIPを割当て
サイト
グローバルIPが届く
今のグローバルIPはIPアドレス確認ツールで、プライベートIPは端末のWi-Fi設定の画面で確かめられます。どの方法を試す場合も、変更前のアドレスを控えておくと、変わったかどうかをすぐに比べられます。
| 方法 | 変わるIP | 手軽さ | 注意点 |
|---|---|---|---|
| ルーター・ONUの再起動 | グローバルIP(PPPoEの動的IPの場合) | 手軽 | v6プラスなどのIPoE方式や固定IPの契約では変わらないことが多い |
| Wi-Fiとモバイルデータの切り替え | スマホのグローバルIP | 手軽 | モバイルデータ通信の容量を使う |
| 機内モードのオンとオフ | モバイル回線のグローバルIP | 手軽 | 同じアドレスに戻ることもあり、毎回変わるとは限らない |
| VPN | サイトに見えるIP(VPNサーバーのものになる) | アプリで数回の操作 | 多くは有料。共有のIPのため確認画面が出ることがある |
| プロキシ | 設定したブラウザなどの通信のIP | 設定が必要 | 公開プロキシのリストは安全でないため使わない |
| 端末の手動設定 | その端末のプライベートIP | やや手間 | 入力ミスやアドレスの重複で繋がらなくなる |
| ルーターのDHCP固定割当 | 指定した機器のプライベートIP | やや手間 | 機器のMACアドレスが必要 |
| ルーターのLAN側アドレス変更 | 家庭内のアドレスの範囲全体 | 上級者向け | 通常は変える必要がない(Atermの説明) |
ルーター再起動で変わるかは回線の接続方式で決まる
ルーターやONUを再起動してグローバルIPが変わるかどうかは、契約している回線の接続方式で決まります。PPPoE接続の動的IPは、接続し直すたびに別のアドレスが割り当てられやすい方式です。v6プラスやtransixなど、IPoE接続でIPv4も使えるようにする方式(IPv4 over IPv6)では、IPv4アドレスが自動のルールやプロバイダ側の装置で決まるため、再起動しても選び直されません。
PPPoE接続の動的IPは、接続のたびに割り当て直される
PPPoEは、ルーターがプロバイダの認証を受けてから接続する、従来からある方式です。@niftyのFAQによると、固定IPオプションを付けていない接続では、接続するたびに違うIPアドレスがランダムに割り振られます。この方式なら、ルーターを再起動して接続し直すと、グローバルIPが変わる可能性が高くなります。
IPv4 over IPv6方式では、IPv4アドレスを複数の利用者で使う
v6プラスやtransixのようなIPv4 over IPv6の接続では、IPv4の通信をIPv6の回線に乗せて運びます。KIWIinternetによると、v6プラスの動的IPはMAP-Eという方式で、使えるポート(通信の出入り口を区別する番号)の数は240です。BIGLOBEも、v6プラスで使えないサービスとして「複数のユーザでIPアドレスを共有すると利用できないサービス」を挙げています。つまり、外から見えるIPv4アドレスは、ほかの契約者と分け合って使う仕組みです。
ヤマハのルーター資料では、v6プラスのIPv4アドレスとポートは、ルーターがサーバーから受け取るルールで自動的に決まり、手動では固定できないとされています。transixなどのDS-Lite方式では、IPv4の通信はtransixの網内の装置(AFTR)でアドレス変換されてからインターネットに出ます。transixは、このIPv4アドレスを利用者の間で共有する動的なものと説明しています。どちらの方式も、外から見えるIPv4アドレスは、利用者がルーターの再起動で選び直すものではありません。
| 接続方式 | 主な例 | 外から見えるIPv4 | 再起動で変わるか |
|---|---|---|---|
| PPPoE(動的IP) | 従来型のフレッツ光の接続など | 接続のたびにプロバイダが割り当てる | 変わることが多い |
| PPPoE(固定IPオプション) | 各プロバイダの固定IPサービス | 契約したアドレスに固定 | 変わらない |
| IPv4 over IPv6(MAP-E) | v6プラス(動的IP)など | ルールで自動的に決まり、複数の利用者で共有 | 変わりにくい |
| IPv4 over IPv6(DS-Lite) | transixなど | transixの網内の装置でアドレス変換し、複数の利用者で共有(動的) | 再起動では選び直せない(transix側で決まる) |
| IPv4 over IPv6(固定IP) | v6プラスの固定IPサービスなど | IPIP方式で固定のアドレスを割り当て | 変わらない |
KIWIinternetは、v6プラスのIPv6アドレスは宅内機器の再起動などでは変わらず、NTT東日本・西日本の工事などで変わる場合があると案内しています。確認ツールにIPv6アドレスが表示された場合も、ルーターの再起動で変わるとは考えないほうがよいでしょう。
- IPアドレス確認ツールで今のグローバルIPを控える。
- ルーターの管理画面かプロバイダの会員ページで、接続方式(PPPoEか、v6プラスなどか)を確認する。
- ONU(光回線の終端装置)とルーターの電源を切り、しばらく待ってから、ONU、ルーターの順に電源を入れる。
- ランプが通常の状態に戻ったら、確認ツールを開き直してアドレスを比べる。
- 変わらなければ再起動を繰り返さず、モバイル回線かVPNに切り替える。
スマホのグローバルIPはモバイルデータに切り替えると変わる
スマホのグローバルIPは、Wi-Fiを切ってモバイルデータ通信に切り替えると変わります。Wi-Fi接続中は自宅やお店の回線のアドレスが、モバイルデータ通信中はドコモ、au、SoftBank、楽天モバイルなど携帯会社の回線のアドレスが使われるためです。
- IPアドレス確認ツールを開き、Wi-Fi接続中のアドレスを控える。
- iPhoneは設定>Wi-Fi、Androidは設定>ネットワークとインターネット>インターネットでWi-Fiをオフにする。
- モバイルデータ通信のままページを再読み込みし、表示されたアドレスを比べる。
- モバイル回線のまま別のアドレスにしたいときは、機内モードを一度オンにしてからオフに戻す。
- 電波が戻ったのを確かめてから、もう一度確認ツールを開く。
Protonは、別のネットワークでインターネットに接続することを、IPアドレスを変える簡単な方法として挙げています。機内モードのオンとオフでモバイル回線への接続がやり直されると、携帯会社から別のIPアドレスが割り当てられることがあります。ただし、同じアドレスに戻ることもあり、毎回変わるとは限りません。
VPNならサイトに見えるIPがVPNサーバーのものになる
VPNアプリで接続すると、サイトから見えるIPアドレスは接続先のVPNサーバーのものになり、端末とVPNサーバーの間の通信も暗号化されます。回線の種類に関係なくグローバルIPを変えられるため、ルーターを再起動しても変わらない回線でも使える方法です。
VPNを使ったときに、サイトに届くIPアドレス
端末
VPNアプリで暗号化
プロバイダ
暗号化された通信を運ぶ
VPNサーバー
ここのIPで外に出る
サイト
VPNサーバーのIPが届く
- VPNにつなぐ前に、IPアドレス確認ツールで今のアドレスを控える。
- VPNアプリにログインし、東京や大阪など、いる場所に近い国内のサーバーを選ぶ。
- 接続ボタンを押し、アプリが接続中の表示に変わるのを待つ。
- 確認ツールを開き直し、IPアドレスが変わったかを見る。
- 別のアドレスにしたいときは、同じ国の別のサーバーに接続し直す。
国内のサーバーを選ぶのは速度のためでもあり、Surfsharkの日本向けページにも、利用者とVPNサーバーの物理的な距離が接続速度に影響するとの記載があります。速度が落ちる場合はVPNが遅いときの対処法を、接続できない場合はVPNが繋がらないときの直し方を参照してください。
公開プロキシでIPを変えるのは避ける
プロキシは、ブラウザやOSの設定で指定したサーバーを経由させ、相手に届くIPを置き換える仕組みです。Protonは、インターネット上の公開プロキシは一般的にVPNよりセキュリティが低く、閲覧履歴が漏れるおそれがあるとして、利用を避けるよう勧めています。会社や学校から設定を指示されたプロキシを除き、IPアドレスを変える目的では使わないほうが安全です。
IPを変えても、アカウントやCookieはそのまま残る
IPアドレスを変えると、サイトに届くアドレスとIPから推定される大まかな地域は変わりますが、ログイン中のアカウントやCookie、ブラウザの特徴は変わりません。IPの変更だけで、サイトから別人として扱われるわけではありません。
| 項目 | IPを変えると | 補足 |
|---|---|---|
| サイトに届くIPアドレス | 変わる | VPNならVPNサーバーのアドレスになる |
| IPから推定される大まかな地域 | 変わることがある | VPNなら接続先サーバーの地域になる |
| ログイン中のアカウント | 変わらない | ログインしていれば同じ利用者として扱われる |
| Cookie(サイトが保存する識別情報) | 変わらない | 削除するまでブラウザに残る |
| ブラウザや端末の特徴 | 変わらない | 特徴の組み合わせで利用者を見分ける手法がある |
| プロバイダの契約者情報 | 変わらない | ルーターの再起動などで得た新しいアドレスも、プロバイダを通じて契約者までたどれる |
web.devでは、ブラウザや端末の特徴を長期間使ってほかの利用者と区別する行為を「フィンガープリンティング」と呼んでいます。フォントや画面サイズなどの特徴はIPアドレスを変えてもそのまま残るため、IPを変えただけでは、別の利用者として扱われるとは限りません。Protonも、ルーターの再起動などで得た新しいIPアドレスは、古いアドレスと同じようにプロバイダを通じて利用者までたどれると注意しています。
IPアドレスの変更が役立つ場面
- カフェや駅の公衆Wi-Fiで、通信を暗号化してIPアドレスも隠したいとき(公衆Wi-FiでのVPNの使い方)
- 同じIPを使う他の人の通信が原因で、Googleの確認画面が繰り返し表示されるとき
- 自宅の回線とモバイル回線で、サイトやアプリの表示や動作を比べたいとき
- プリンターや家庭内のサーバーを、決まったアドレスで呼び出したいとき(プライベートIPの固定)
違法ではないが、制限の回避には使わない
日本では、自分の回線や端末のIPアドレスを変えること自体は違法ではありません。ただし、不正アクセス禁止法第3条は「何人も、不正アクセス行為をしてはならない」と定めており、IPアドレスを変えても行為の違法性は変わりません。サービスから利用停止やアクセス制限を受けたときは、IPを変えて回避するのではなく、そのサービスの窓口に相談してください。法律との関係は、日本でVPNは違法かを扱ったページで詳しく解説しています。
Windows 11とMacのIPは「手動」に切り替えて変える
Windows 11やMacのプライベートIPを変えるには、ネットワーク設定でIPアドレスの割り当てを自動から手動に切り替え、空いているアドレスを入力します。どちらも、先に今の設定値を控えておくと、元に戻すときに迷いません。
手動で入力するアドレスは、ルーターが自動で配る範囲(DHCPの割り当て範囲)の外で、ほかの機器が使っていないものを選びます。ブラザーは、割り当て範囲が192.168.1.2から192.168.1.32なら、192.168.1.33から192.168.1.254のうち空いているアドレスを使う例を挙げています。サブネットマスクとゲートウェイ(ルーターのアドレス)は、今の値をそのまま入れます。
Windows 11の手順
- 設定>ネットワークとインターネット>Wi-Fiを開き、接続中のネットワークのプロパティを表示する。有線LANならイーサネットを開く。
- 「IP 割り当て」の横にある「編集」を選ぶ。
- 「IP 設定の編集」で「手動」を選び、「IPv4」をオンにする。
- 「IP アドレス」「サブネット マスク」「ゲートウェイ」と「優先 DNS」を入力し、「保存」を選ぶ。
- 元に戻すときは、同じ画面で「自動 (DHCP)」を選ぶ。
Macの手順
- アップルメニューからシステム設定>ネットワークを開き、Wi-Fiかイーサネットを選ぶ。
- 接続中のネットワークの「詳細」をクリックし、「TCP/IP」を選ぶ。
- 「IPv4を構成」で「手入力」を選び、IPアドレス、サブネットマスク、ルーターを入力する。
- 元に戻すときは「IPv4を構成」を「DHCPサーバを使用」にする。
iPhoneとAndroidはWi-Fiの詳細画面でIPを変える
iPhoneやAndroidのプライベートIPは、接続中のWi-Fiの詳細画面で「手動」や「静的」に切り替えると変えられます。設定はWi-Fiのネットワークごとに保存されるため、自宅のWi-Fiで変えても外出先のWi-Fiには影響しません。
iPhoneの手順
- 設定>Wi-Fiを開き、接続中のネットワーク名の横にある情報ボタン(i)をタップする。
- 「IPアドレス」「サブネットマスク」「ルーター」の値と、「DNSを構成」に表示されるDNSサーバの値を控える。
- 「IPを構成」をタップし、「手動」を選ぶ。
- IPアドレスの最後の数字だけを空いているアドレスに変え、サブネットマスクとルーターは控えた値を入れて「保存」をタップする。続けて「DNSを構成」を「手動」にし、控えたDNSサーバを追加して保存する。
Androidの手順
- 設定>ネットワークとインターネット>インターネットを開き、接続中のネットワークを選ぶ。
- 「削除」をタップしてネットワークをいったん削除し、同じネットワークを選び直してパスワードを入力したら、「詳細設定」を開く。
- 「IP設定」を「DHCP」から「静的」に変える。
- IPアドレスを入力し、ゲートウェイなどの値を確かめて保存する。
上の手順は、バッファローが案内している方法です。機種によっては、ネットワークを削除せずに編集の画面から「詳細設定」を開けるものもあります。メニューの名前や場所は、Androidの機種やOSのバージョンによって異なります。入力を間違えてインターネットに繋がらなくなったときは、「DHCP」に戻してください。
iPhoneのプライベートWi-Fiアドレスに注意
iPhoneには、ネットワークごとに別のWi-Fiアドレス(MACアドレス、機器を見分ける番号)を使う「プライベートWi-Fiアドレス」という機能があります。iOS 18以降では「オフ」「固定」「ローテーション」から選べ、Appleによると「ローテーション」では2週間ごとにアドレスが変わります。ルーターのDHCP固定割当はMACアドレスで機器を見分けるため、使うネットワークでは「固定」にしておくとアドレスが安定します。
プリンターは本体かルーターで固定し、ルーター自身は設定画面で変える
プリンターのIPアドレスは、本体の操作パネルで手動にするか、ルーターのDHCP固定割当で毎回同じアドレスを配るようにして固定します。アドレスが変わると、パソコンから印刷できなくなるためです。ルーター自身のIPアドレスは設定画面で変えられますが、通常は変える必要がありません。
キヤノンは複合機Sateraのよくある質問で、DHCPでIPアドレスを受け取る機器は、ルーターの再起動などでアドレスが変わり、ネットワーク印刷ができなくなる場合があると説明しています。印刷を再開するには、パソコンのプリンター設定(ポート)に登録されたIPアドレスを、プリンターの今のアドレスに合わせ直す必要があります。ブラザーも、接続のたびにアドレスが変わるのは、自動でアドレスを配るDHCPサーバーがあるためだとしています。
| 方法 | 操作する場所 | 向いている場合 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 本体で手動設定 | プリンターの操作パネルのネットワーク設定(「Static」や「手動」を選ぶ) | ルーターの設定画面を触りたくない | DHCPの割り当て範囲の外で、空いているアドレスを選ぶ |
| ルーターのDHCP固定割当 | ルーターの設定画面(Atermは「詳細設定」>「DHCP固定割当設定」) | 家庭内の機器のアドレスをまとめて管理したい | 機器のMACアドレスが必要。Atermでは割り当て範囲内のアドレスを指定する |
| パソコンのポートを合わせ直す | パソコンのプリンター設定 | すぐに印刷を再開したい | アドレスが変わるたびに合わせ直す必要がある |
注意したいのは、Atermの場合、固定割当と本体の手動設定とで選ぶアドレスの範囲が逆になる点です。NECのAterm WX6000HPの説明書は、DHCP固定割当で指定するIPアドレスがDHCPサーバの割り当て範囲内にないと動作しない可能性があるとしています。一方、プリンター本体で手動設定するときは、ブラザーの例のように割り当て範囲の外のアドレスを選びます。ほかのメーカーのルーターでは、説明書で指定できる範囲を確かめてください。
ルーター自身のIPアドレスを変える場合
ルーター自身のIPアドレス(LAN側IPアドレス)は、ルーターの設定画面で変えます。NECのAterm WX3600HPでは初期値が192.168.10.1で、詳細設定>IPv4LAN側設定から変えられますが、説明書は通常は変更する必要がないとしています。変える場合は、WAN側(回線側)のアドレスと重ならない範囲にするよう求めています。LAN側のアドレスを変えても、サイトから見えるグローバルIPは変わりません。
IPを変えたあとに起きやすいトラブルと直し方
IPアドレスの変更で起きるトラブルは、IPが変わらない、手動設定の入力ミスや重複で繋がらない、古いアドレスのままの機器が見つからない、の3つに大きく分かれます。下の表から症状の近いものを探し、対処法を試してください。
| 表示される症状 | 主な原因 | 対処法 |
|---|---|---|
| ルーターを再起動してもグローバルIPが変わらない | v6プラスやtransixなどのIPv4 over IPv6方式か固定IPの契約で、外から見えるアドレスが再起動では選び直されない | 接続方式を管理画面で確認する。変える必要があるならモバイル回線かVPNを使う |
| 手動でIPを設定したら、インターネットに繋がらない | サブネットマスク、ゲートウェイ(ルーター)、DNSの入力ミス | 設定を自動(DHCP)に戻し、控えた値を見ながら入力し直す |
| 別の機器とアドレスが重なり、どちらかが繋がらなくなった | 手動で決めたアドレスを別の機器も使っているか、DHCPの割り当て範囲と重なっている | 割り当て範囲の外で、どの機器も使っていないアドレスに変える |
| プリンターが見つからない、急に印刷できなくなった | ルーターの再起動などでプリンターのアドレスが変わり、パソコンのポートが古いアドレスのまま | プリンターの今のアドレスにポートを合わせ、本体の手動設定かDHCP固定割当でアドレスを固定する |
| DHCP固定割当をしたのに、iPhoneのアドレスが変わる | プライベートWi-Fiアドレスが「ローテーション」で、MACアドレスが定期的に変わっている | そのWi-FiでプライベートWi-Fiアドレスを「固定」にし、固定割当を登録し直す |
| ルーターのLAN側のアドレスを変えたら、設定画面が開かない | 端末が古いアドレスの範囲のまま接続している | ブラウザを閉じ、端末の設定を新しい範囲に合わせてから接続し直す |
| VPNやモバイル回線で、Googleの確認画面が何度も出る | 同じIPを使う他の利用者が自動化された検索を送っている(Googleの説明) | 確認を済ませる。続く場合は、VPNなら接続を切るかVPN事業者に問い合わせ、モバイル回線ならWi-Fiに戻す |
| Proton VPN Freeで日本のIPにならない | 無料プランは場所に近い最速の無料サーバーに自動で接続し、変更しても次のサーバーはランダムに選ばれる(日本にも無料サーバーはある) | 接続し直すか「サーバーを変更」を試す。東京か大阪を選んで日本のIPにしたいなら有料プランを使う |
VPNにつないでもIPが変わらない、または接続できない場合は、VPNが繋がらないときの直し方で原因を切り分けられます。ブラウザから元のIPアドレスが漏れていないかは、WebRTCリークテストで確かめられます。
VPNを選ぶなら国内の接続先と対応国の多さを見る
IPアドレスを変える目的でVPNを選ぶなら、東京や大阪にサーバーがあり、海外にも多くの接続先があるサービスが使いやすいです。ふだんは国内のサーバーにつなぎ、海外に滞在しているときは滞在先に近いサーバーを選べるためです。
下の3つは、当サイトのランキングとは別に、IPアドレスの変更という用途に絞って選んだVPNです。3社とも30日間の返金保証があり、対象となる条件は各社の規約で確認できます。
SurfsharkIPを自動で切り替え
ローテーションIPで約5分ごとにIPが変わる。東京にサーバーがあり、100か国に対応
€2.49/月(約440円)
NordVPN国内は東京と大阪
東京と大阪の2都市にサーバーがあり、海外も100か国以上から接続先を選べる
€3.49/月(約620円)
Proton VPN無料から試せる
日本は東京と大阪、全体で140か国に対応。Freeプランは接続先を選べないが無料で使える
€3.49/月(約620円)
Surfsharkの機能はSurfsharkのレビューで、日本で使うVPN全体の比較は日本向けのおすすめVPNで確認できます。無料のVPNを使う前に、無料VPNの安全性もあわせて読んでおくと安心です。
よくある質問
- IPアドレスを変えるのは違法ですか?
- いいえ、自分の回線や端末のIPアドレスを変えること自体は違法ではありません。ただし、不正アクセスなど法律で禁じられた行為は、IPアドレスを変えても違法のままです。サービスの利用規約で禁じられた使い方にも注意してください。詳しくはVPNと法律の解説をご覧ください。
- ルーターを再起動してもIPアドレスが変わらないのはなぜですか?
- 多くの場合、回線がv6プラスやtransixなどのIPv4 over IPv6方式か、固定IPの契約であることが原因です。これらの方式では、外から見えるIPv4アドレスが自動のルールやプロバイダ側の装置で決まり、ルーターの再起動では選び直されません。PPPoE接続の動的IPでも同じアドレスが続くことがあるため、確実に変えたいときはモバイル回線かVPNを使ってください。
- IPアドレスを変更すると、どうなりますか?
- サイトやアプリに届くIPアドレスと、そこから推定される大まかな地域が変わります。一方で、ログイン中のアカウント、Cookie、ブラウザの特徴は変わらないため、別人として扱われるわけではありません。家庭内のプライベートIPを変えた場合は、プリンターなどの設定を合わせ直す必要があります。
- 無料でIPアドレスを変える方法はありますか?
- はい、ルーターの再起動や、Wi-Fiとモバイルデータの切り替えは無料で試せます。Proton VPN Freeも無料で使えますが、接続先のサーバーは選べません。インターネット上の公開プロキシのリストは、閲覧履歴が漏れるおそれがあるため避けてください。
- VPNにつないだのにIPアドレスが変わらないのはなぜですか?
- VPNの接続が完了していないか、確認したページが接続前の表示のまま残っている可能性があります。アプリが接続中の表示になっているかを見てから、IPアドレス確認ツールを開き直してください。変わらなければ別のサーバーに接続し直します。
- スマホのIPアドレスを固定すると、Wi-Fiは安定しますか?
- 安定する場合はありますが、必ず直るわけではありません。バッファローは、DHCPから静的に変えるとWi-Fiが頻繁に切れる症状が解消する場合があると案内しています。固定するときはほかの機器と重ならないアドレスを選び、繋がらなくなったら自動に戻してください。
- グローバルIPアドレスを固定にするには、どうすればいいですか?
- プロバイダの固定IPオプションを申し込みます。@niftyのFAQでは、接続のたびに割り振られるIPアドレスを1つに固定するサービスと紹介されています。ただし、BIGLOBEのv6プラス(新規受付は終了)のように固定IPアドレスオプションを使えない接続もあるため、申し込む前に契約中の接続方式で使えるかを確認してください。
順位の決め方
このページで紹介するVPNは、記事のテーマに合う機能(対応するプロトコル、アプリの設定、返金保証)を各社の公式情報で確認して選んでいます。 評価方法の詳細(英語)
このページの出典(26件)
- Microsoft サポート「Windows の重要なネットワーク設定とタスク」(IP 割り当ての編集、DHCPの推奨)
- NEC Aterm Q&A No.00244「Windows 11 のIPアドレスを固定する」
- Macユーザガイド「MacでDHCPまたは手動IPアドレスを使用する」
- バッファロー FAQ「iPhoneのIPアドレスをDHCPから静的にする(固定する)方法」
- バッファロー FAQ「AndroidスマホのIPアドレスをDHCPから静的にする(固定する)方法」
- Apple サポート「Apple製デバイスでプライベートWi-Fiアドレスを使う」
- キヤノン FAQ「【Satera MFP】ネットワークプリントができない(以前はできていたが、突然できなくなった)」
- ブラザー FAQ「本製品がネットワークに接続されるたびに、IPアドレスが異なります」
- Aterm WX6000HP ユーザーズマニュアル「DHCP固定割当を設定する」
- Aterm WX3600HP ユーザーズマニュアル「LAN側のIPアドレスを変更する」
- @nifty FAQ「固定IPオプションとは何ですか。」
- BIGLOBE FAQ「v6プラスで、利用できないサービスはありますか」
- KIWIinternet FAQ「v6プラス」(IPv4の割り当て方式、IPv6アドレス、ポート数)
- ヤマハ RTpro「v6プラス対応機能」
- ヤマハ RTpro「transix(DS-Lite)対応機能」
- Google 検索ヘルプ「Google 検索の『ご利用のコンピュータ ネットワークから通常以上のトラフィックが検出されました』というメッセージを解決する」
- Proton VPN ブログ「IPアドレスを無料で変更する方法」
- Proton VPN「日本向けのVPNサーバー」(東京・大阪、140か国)
- Proton VPN サポート「Proton VPN Free planをご利用中のお客様がサーバーを変更する方法」
- Surfshark「ローテーションIP」
- Surfshark「日本のVPN」(東京のサーバー、100か国)
- NordVPN 国別サーバー一覧(公式API、日本:東京・大阪)
- web.dev「フィンガープリント」
- e-Gov法令検索「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」
- インターネットマルチフィード「transix IPv4 over IPv6接続『DS-Lite』」(IPv4アドレスは動的、ユーザー間で共有)
- NTT東日本 コラム「グローバルIPアドレスとは?固定IPとの違いと法人での活用シーン」(動的IPは接続のたびに異なるアドレスが割り当てられる場合がある)