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フリーWi-Fiは危険?公衆Wi-FiでVPNが必要な場面と、駅・カフェ・ホテル・空港での安全な使い方

駅やカフェ、ホテル、空港の無料Wi-Fiを使う方に向けて、実際のリスクと、VPNが役立つ場面・いらない場面を公的機関の資料をもとに整理したガイドです。

執筆:Sofía Giménez更新日:English version

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答え

フリーWi-Fi(公衆Wi-Fi)を使うとき、VPNは必要ですか?

公衆Wi-FiでのVPNは必須ではありませんが、パスワードが店内に掲示されたWi-Fiや暗号化なしのWi-Fiでログインや個人情報の入力をするなら、使う価値があります。2026年10月時点の総務省のマニュアルは、接続先のネットワーク名とHTTPSの確認を基本の対策にしています。VPNは端末からVPNサーバーまでを暗号化しますが、偽のログイン画面に入力した情報までは守れません。

  1. 掲示と同じネットワーク名か確かめてからつなぐ
  2. ログイン画面が出る場合は先にログインを済ませる
  3. サイトへのログインや個人情報の入力はVPNかモバイル回線で
  4. 入力前にURLが「https://」で始まり正しいか確かめる
  5. 自宅と職場以外のWi-Fiは自動接続をオフにする
カフェのフリーWi-Fiで、隅の人物が偽のアクセスポイントで通信をねらう一方、ノートパソコンの通信が光のトンネルと鍵のついた盾で守られている様子のイラスト

総務省が2026年2月に行った調査では、公衆無線LANの利用者の約6割が、偽アクセスポイントの問題を「知らなかった」と答えています。このページでは、公衆Wi-Fiの実際のリスク、HTTPSとVPNが守る範囲、ホテルや空港のログイン画面での手順、端末の設定、災害時の00000JAPANの使い方を順に説明します。

フリーWi-Fiの危険は偽のWi-Fiと通信の盗み見

フリーWi-Fiの主な危険は、偽のWi-Fiにつないで入力した情報を盗まれることと、暗号化の弱い区間で通信を盗み見られることです。総務省のマニュアルは、気づかないうちに通信内容を見られたり、不正アクセスを受けたりするおそれがあると説明しています。

総務省の「公衆Wi-Fi利用者向け 簡易マニュアル」(2025年2月版)は、旅行中に見知らぬフリーWi-Fiにつないだ人の事例を紹介しています。Wi-Fiを使う際にSNSでの認証を求められ、IDとパスワードを入力したところ、数日後にそのアカウントでなりすまし投稿をされたというものです。原因は、悪意のある第三者が設置した偽のWi-Fiにつないだことでした。

  • 偽のアクセスポイント(Wi-Fiの電波を出す機器)。本物と同じネットワーク名(SSID)を名乗り、偽のログイン画面でIDやパスワードをだまし取ります。
  • 暗号化なしのWi-Fi。通信が暗号化されず、誰でも接続できます。総務省は、通信内容が周囲に見られても構わない使い方に限るよう勧めています。
  • パスワードを共有するWi-Fi。店内に掲示されたパスワードで使うWPA2パーソナル方式のWi-Fiでは、利用者全員が同じ暗号化キーを知っていることになります。
  • 自動接続。IPAによると、以前つないだWi-Fiの情報が端末に残っていると、同じ名前と暗号化キーを設定した偽のWi-Fiに自動でつながってしまうおそれがあります。

総務省によると、WPA2パーソナル方式の公衆Wi-Fiは、条件が整えば通信内容を比較的容易に解読できます。同じネットワーク名と暗号化キーを設定すれば、偽のWi-Fiを置くことも難しくありません。そのため総務省は、暗号化されていないWi-Fiと同じように注意して使うよう求めています。

HTTPS(ウェブの通信を暗号化する仕組み)を確かめる習慣も、まだ広まっていません。総務省が2026年2月に行った調査では、HTTPSで通信しているかを確認している公衆無線LANの利用者は約3割にとどまりました。

HTTPSのサイトなら通信の中身はWi-Fiでも守られる

「https://」で始まるサイトとの通信は、Wi-Fiが暗号化されていなくても、端末からサイトのサーバーまで暗号化されます。ただしHTTPSが守るのはそのサイトとの通信の中身で、偽サイトへの入力やHTTPS以外の通信までは守れません。

総務省のマニュアルによると、Wi-Fiの暗号化で守られるのは、端末からWi-Fiルーターまでの無線区間だけです。一方、HTTPS通信(TLSという技術でウェブの通信を暗号化したもの)は、ブラウザから目的のサーバーまでを暗号化します。電波は周囲の誰でも受信できるため、同じマニュアルはWi-FiではHTTPS通信を必須と考えるよう求めています。

VPNなしの場合:HTTPSが守るのはサイトとの通信の中身

  1. スマホ

    ブラウザやアプリ

  2. 公衆Wi-Fi

    鍵の共有・暗号化なし

  3. 回線事業者

    Wi-Fi提供者の契約回線

  4. サイト

    HTTPSなら中身は暗号化

図解色付きの公衆Wi-Fiの区間が、総務省やIPAが注意を促している部分です。HTTPSのサイトなら通信の中身はこの区間でも暗号化されますが、HTTPSでない通信や閲覧しているサイト名は、ネットワーク側から見える場合があります。

スマホのアプリがHTTPSで通信しているかは、利用者には見分けにくいものです。総務省は、公式ストアのアプリにHTTPS通信を求める動きもあり、大半のアプリはHTTPSで通信していると説明しています。国家サイバー統括室(旧NISC)のハンドブックも、iPhone向けアプリにはHTTPS通信を強制する「ATS」を有効にすることが基本的に求められていると紹介しています。

HTTPSだけでは防げないこと

  • 偽サイトへの入力。本物に似せたURLのサイトでもHTTPSは使えます。総務省は、鍵マークに加えてURL全体が正しいかを確かめるよう求めています。
  • 警告が出るサイト。ブラウザに「保護されていない通信」「この接続ではプライバシーが保護されません」などの警告が出たら、IDやパスワードは入力しないでください。
  • 閲覧しているサイト名。Appleによると、DNS(サイト名をIPアドレスに変換する仕組み)の暗号化が使えないネットワークでは、閲覧先のサイト名を同じネットワークのほかの機器に監視されるおそれがあります。
  • ブラウザ以外の通信。パソコンのメールソフトやファイル転送は、暗号化の設定をしていなければ暗号化されません。総務省は、外出先ではブラウザからWebメールを使う方法も挙げています。
  • 共有フォルダ。すべての公衆Wi-Fiが端末どうしの通信を禁止しているとは限らないため、パソコンの共有設定はHTTPSとは別に見直す必要があります。

VPNが役立つのはパスワード共有のWi-Fiと暗号化なしのWi-Fi

VPNが特に役立つのは、パスワードを全員で共有するWi-Fiや暗号化なしのWi-Fiで、ログインや個人情報のやり取りをする場面です。VPNはアプリやWi-Fiの方式に関係なく、端末からVPNサーバーまでのすべての通信を暗号化します。

国家サイバー統括室(旧NISC)の「インターネットの安全・安心ハンドブック」は、VPNの個人利用を、個別の対策を重ねる代わりに通信を一括して暗号化する方法として紹介しています。VPNは、端末とVPNサーバーの間に暗号化された通り道を作る仕組みです。ハンドブックによると、途中の公衆Wi-Fiが暗号化されていなくても、盗聴される心配は少なくなります。

VPNありの場合:Wi-Fi区間の通信はすべて暗号化される

  1. スマホ

    VPNアプリで暗号化

  2. 公衆Wi-Fi

    中身は読めない

  3. 回線事業者

    暗号化されたまま通過

  4. VPNサーバー

    ここで暗号を解除

  5. サイト

    先はHTTPSが保護

図解色付きの公衆Wi-Fiの区間からは、VPNで暗号化された通信の中身が読めなくなります。VPNサーバーから先の区間は、サイト側のHTTPSが守ります。

IPAも2016年の報告書で、公衆無線LANを安全に使うポイントの一つ目にVPNの利用を挙げています。VPNを使うと接続先サイトの情報(URLなど)や入力内容がすべて暗号化の対象になり、偽のアクセスポイントにつないだ場合の盗聴にも有効だとしています。ただし報告書は、当時すべてのサイトがHTTPSに対応していたわけではないことを理由の一つにしています。10年以上前の資料なので、その点は割り引いて考える必要があります。

VPNがなくても困らない場面

  • 携帯電話会社のSIM認証のWi-Fiや、OpenRoaming対応のWi-Fiを使う場合。SIM認証はSIMの情報を鍵にして認証と暗号化を行う方式、OpenRoamingは一度登録すれば対応するWi-Fiに設定なしでつながる国際的な仕組みです。総務省はこれらを安全性の高い方式として挙げています(暗号化されるのは無線区間だけ)。
  • HTTPSのサイトを閲覧するだけで、ログインや個人情報の入力をしない場合。
  • 自分のスマホのモバイル回線や、テザリング(スマホを親機にしてパソコンなどをつなぐこと)でインターネットを使う場合。

VPNでも防げないこと

  • 運営者がわからないWi-Fiの危険。ハンドブックは、誰が運営しているかわからないアクセスポイントは攻撃の手段が予測できないとして、VPNを使えても積極的な利用は勧めていません。
  • VPNをつなぐ前の入力。Wi-Fiのログイン画面はVPNの接続前に表示されるため、そこで入力した情報はVPNでは守れません。
  • VPNサーバーから先の区間。VPNが暗号化するのは出口サーバーまでで、その先はサイト側のHTTPSが頼りです。
  • 偽サイトやウイルス。偽サイトにだまされて入力した情報や、危険なファイルを開いたことによる被害は、VPNに接続していても防げません。

駅・カフェ・ホテル・空港で注意する点は少しずつ違う

駅、カフェ、ホテル、空港のどこでも基本の対策は同じですが、Wi-Fiの提供方法によって注意する点は少しずつ違います。パスワードが掲示されているか、ログイン画面があるか、誰が提供しているかを見て使い方を決めます。

場面別の主なリスクと対策(総務省「公衆Wi-Fi利用者向け 簡易マニュアル」と国家サイバー統括室のハンドブックをもとに当サイトで整理、2026年10月確認)
場面主なリスクできる対策
駅・街中のフリーWi-Fi(パスワードなし)暗号化なしの通信。本物と同じ名前の偽Wi-Fi掲示や公式案内でネットワーク名と提供者を確認。入力が必要な操作はHTTPSのサイトに限るか、VPNを使う
カフェ・飲食店(パスワードを店内に掲示)利用者全員が同じ暗号化キーを知っているため、通信の解読や偽Wi-Fiの設置が比較的容易暗号化なしのWi-Fiと同じ扱いで使う。ログインや個人情報の入力はVPNかモバイル回線で
ホテル(客室・ロビー)ログイン画面をまねた偽の入力画面。滞在中ずっと同じネットワークを使うログイン画面が出る場合はURLを確かめてログインし、その後VPNをつなぐ。チェックアウト後は設定を削除
空港・旅行先見知らぬネットワーク名のWi-Fiに、暗号化キーなしでつないでしまう空港などの公式案内で名前を確認。旅行前に自動接続の設定を見直す
災害時の00000JAPAN認証も暗号化もない。名前だけでは本物か判断できない安否確認や情報収集にとどめる。IDやカード番号は入力せず、使えるならモバイル回線を優先
携帯電話会社のSIM認証Wi-Fi・OpenRoaming対応Wi-Fi総務省は安全性の高い方式としている。暗号化は無線区間だけ比較的安心して使える。サイトのHTTPSは引き続き確認する

総務省は、公衆Wi-Fiの事業者が提供する接続アプリの中に、偽のWi-Fiにつながらないための対策をしたものがあるとも紹介しています。よく使う事業者のWi-Fiなら、こうした公式アプリを使うのも一つの方法です。

ホテルや空港ではログインを済ませてからVPNをつなぐ

ホテルや空港のWi-Fiでログイン画面が出る場合は、先にログインを済ませ、それからVPNをつなぎます。VPNの自動接続やKill Switch(VPNが切れたときに通信を止める機能)が動いていると、ログイン画面を読み込めないことがあるためです。

このログイン画面は、キャプティブポータルと呼ばれます。Appleの説明では、キャプティブネットワークはユーザー登録や通信料の支払いが必要な公共のネットワークで、つなぐとしばらくしてログイン画面が表示されます。メールアドレスの入力や利用規約への同意を求められることもあります。

  1. VPNアプリの自動接続をオフにしてから、Wi-Fiにつなぐ。
  2. Kill Switchを一時的にオフにし、VPNを切断する。
  3. 表示されたログイン画面で、URLが提供者のものかを確かめてから登録や同意を済ませる。
  4. ブラウザでほかのサイトが開くことを確かめる。
  5. VPNに接続し、Kill Switchと自動接続をオンに戻す。

NordVPNの日本語ヘルプも、ホテルや空港、カフェのログインページについて、この順番で操作するよう案内しています。ログイン画面が出ないときや警告が出るときの対処は、下の表にまとめました。

公衆Wi-Fiでよくある症状と対処

よくあるトラブルと対処法
表示される症状主な原因対処法
ホテルや空港でWi-Fiにつないでも、どのサイトも開かないログイン画面(キャプティブポータル)での登録や同意が済んでいない。VPNの自動接続やKill Switchが画面の表示を妨げているVPNを切り、自動接続とKill Switchを一時的にオフにしてログインを済ませ、その後VPNに再接続する
ログイン画面が表示されない「https://」で始まるページを開いているため転送が起きない。端末に以前の接続情報が残っているhttp://example.com などhttpのページを開く。出なければ端末からそのWi-Fiの登録を削除してつなぎ直す
ログイン画面のかわりに「この接続ではプライバシーが保護されません」などの警告が出るブラウザのホームページが「https://」で始まるため、転送をエラーと判断した可能性がある。偽のWi-Fiにつながっている可能性もある再読み込み、ブラウザの再起動、Wi-Fiのオフとオンを試す。それでも続くならそのWi-Fiは使わない
ログイン画面でSNSのIDとパスワードの入力を求められた偽のWi-Fiが、SNSのログイン画面をまねた入力画面に誘導する例が報告されているURLが提供者やSNSの正しいものか全体を確かめ、少しでも不審なら入力せずに接続を切る
見覚えのないフリーWi-Fiに自動でつながっている以前つないだネットワークと同じ名前のWi-Fiや、携帯電話会社が入れた自動接続の設定が働いている接続を切り、そのネットワーク設定を削除する。自宅と職場以外は自動接続をオフにする
iPhoneでネットワーク名の下にセキュリティの警告が出る暗号化なしや、WEP、TKIPなど古い方式のネットワークにつながっているログインや個人情報の入力をせず、モバイル回線に切り替えるかVPNを使う
通信事業者のWi-Fiに「プライバシーに関する警告」が出る通信事業者のWi-Fiを装った不正なホットスポットに、自動でつながっている可能性がある設定>Wi-Fi>編集の「管理対象ネットワーク」で、そのネットワークの自動接続をオフにする
VPNが途中で切れたことに気づかなかったVPNサービスによっては、接続が切れると暗号化されていない状態で通信を続けてしまうログインを済ませたあとはKill Switchをオンにし、信頼していないWi-Fiでの自動接続も設定する

VPNアプリがどうしてもつながらない場合の切り分けは、VPNが繋がらないときの直し方で詳しく説明しています。

iPhone・Android・パソコンで見直したい設定

iPhone、Android、パソコンでは、自宅や職場以外のWi-Fiへの自動接続を止め、使い終わったネットワークを削除しておくのが基本です。パソコンはファイル共有をオフにし、Windowsではネットワークを「パブリック」にしておきます。

総務省は、自宅や職場など日常的に使うネットワーク以外は、自動接続の設定を無効にするよう勧めています。国家サイバー統括室のハンドブックによると、携帯電話会社で契約したスマホには、公衆無線LANへの自動接続設定が安全性に関係なくまとめて入っていることがあります。ハンドブックは、購入後にこの設定を見直すよう呼びかけています。

公衆Wi-Fiに備えて見直したい端末の設定(Apple、Google、Microsoftの日本語サポートページより、2026年10月確認)
端末設定の場所おすすめの設定
iPhone設定>Wi-Fi>編集>ネットワーク名の横の詳細情報ボタン「自動接続」をオフにする。使い終わったら「このネットワーク設定を削除」
iPhone設定>Wi-Fi>詳細情報ボタン>プライベートWi-Fiアドレス「オフ」以外(「固定」か「ローテーション」)にしておく。ネットワークをまたいで追跡されにくくなる
iPhone設定>Wi-Fi>編集>管理対象ネットワーク通信事業者のWi-Fiで警告が出たら、詳細情報ボタンから自動接続をオフにする
iPhone設定>一般>AirDrop外出先では「受信しない」か「連絡先のみ」にしておく
Android設定>ネットワークとインターネット>インターネット使い終わった保存済みネットワークを長押しして「削除」
Android設定>ネットワークとインターネット>インターネット>ネットワーク設定「Wi-Fi を自動的に ON にする」をオフにする(保存済みネットワークの近くでWi-Fiが自動でオンになるのを防ぐ。表記は機種により異なる)
Android設定>ネットワークとインターネット>プライベート DNS「自動」のままにする(既定でオン)
Windows 11設定>ネットワークとインターネット>Wi-Fi>接続中のネットワークネットワーク プロファイルの種類を「パブリック ネットワーク (推奨)」にする
Windows 11設定>ネットワークとインターネット>Wi-Fi>既知のネットワークの管理使わなくなったネットワークを選んで「削除」
Macアップルメニュー>システム設定>Wi-Fi>詳細設定ネットワークの詳細情報ボタンから「自動接続」をオフにするか、「リストから削除」
Macアップルメニュー>システム設定>一般>共有「ファイル共有」をオフにする

Microsoftによると、Windows 11で初めてつないだネットワークは既定でパブリックになり、これが推奨の設定です。パブリックではPCがネットワーク上のほかの機器から見えなくなり、プライベートにすると検出されてファイルやプリンターを共有できるようになります。なお、Androidのプライベート DNSについて、GoogleはDNSのやり取りだけを保護し、ほかの通信は保護しないと補足しています。

iPhoneに出る警告の意味

iPhoneでは、ネットワーク名の下にプライバシーやセキュリティの警告が表示されることがあります。Appleは、こうした警告が出る場合、そのネットワークからデバイスの情報が漏れるおそれがあると説明しています。通信事業者のWi-Fiに「プライバシーに関する警告」が出たときは、通信事業者を装った不正なホットスポットに自動でつながっている可能性があるとのことです。

通信事業者のWi-Fiは、設定>Wi-Fi>編集の「管理対象ネットワーク」に表示されます。この欄は編集できないため、ネットワーク名の横の詳細情報ボタンから自動接続をオフにします。iCloudキーチェーンを使っている場合、1台でネットワーク設定を削除すると、同じApple Accountのほかの機器からも削除されます。

災害時の00000JAPANは暗号化なしと知って使う

災害時に開放される00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)は、誰でもパスワードなしで使える代わりに、認証も暗号化もありません。安否確認や情報収集にとどめ、IDやパスワード、カード番号などは入力しないのが基本です。

総務省のマニュアルによると、00000JAPANは東日本大震災をきっかけに進められた取り組みです。地震や風水害のほか、携帯電話会社の大規模な障害のときにも、避難所などで公衆Wi-Fiが無料開放されています。2024年の能登半島地震でも開放されました。

同じマニュアルは、00000JAPANが利便性を最優先して、一切の認証なし・暗号化なしで提供されると明記しています。各機関が挙げている注意点は次のとおりです。

  • 総務省:情報を得るための利用にとどめ、必要最小限で使う。
  • 国家サイバー統括室のハンドブック:使えるなら自分の携帯電話回線やテザリングを優先する。暗号化なしのネットワークを使うときは、流出して困る重要な情報を送らない。
  • 無線LANビジネス推進連絡会:安否確認や情報収集など最小限の利用にとどめる。やむを得ずIDやパスワードを入力したり、金融系のサービスを使ったりする場合は、HTTPSやVPNなどで自ら対策するよう勧めている。

ハンドブックは、暗号化なしの災害用Wi-Fiを使う場合にもVPNが役立つと説明しています。一方で00000JAPANは各社が同じ名前で提供するため、利用者からは提供者を見分けにくいと、無線LANビジネス推進連絡会のガイドラインは指摘しています。平時なのに表示される00000JAPANや、つなぐと個人情報の入力画面が出るものは、使用を避ける例として挙げられています。VPNを使う場合でも、入力する情報を絞るという原則は変わりません。

VPNを使うなら自動接続とKill Switchを設定しておく

公衆Wi-FiでVPNを使うなら、信頼していないWi-Fiにつないだときに自動でVPNがつながる設定と、VPNが切れたときに通信を止めるKill Switchを組み合わせます。手動でつなぐだけでは、接続し忘れたまま使ってしまうことがあるためです。

国家サイバー統括室のハンドブックは、VPNサービスによっては、接続が切れると暗号化されていない状態に移って通信を続けてしまうものもあると注意しています。Kill Switchをオンにしておけば、こうしたときにVPNを通らない通信を止められます。

下の3つは、当サイトのランキングとは別に、信頼していないWi-Fiにつないだときに自動でVPNに接続する設定を、公式ヘルプで案内しているVPNです。いずれもKill Switchを備え、自宅などのネットワークを自動接続の対象から外せます。

  • Private Internet Access(PIA):モバイル版の「Automation」で、パスワードのいらない「Open Wi-Fi」に「Always Connect VPN」を設定できます。以前パスワードを入れてつないだWi-Fiは「Secure Wi-Fi」に分類されるため、店内掲示のパスワードで使うWi-Fiも守るなら、こちらも同じ設定にします。ヘルプは英語です。
  • ExpressVPN:日本語ヘルプによると、Android版の自動接続は、新しく接続するネットワークをすべて「信頼されていない」として扱い、VPNに自動でつなぎます。初期設定ではオフで、Android 10以降では位置情報の権限が必要です。
  • Surfshark:Wi-Fiや有線のネットワークにつなぐと、自動でVPNにも接続する機能があります。自宅などを「Trusted Networks」に登録すれば、そのネットワークではVPNを使わずに済みます。iOS、Android、Windows、macOSで使えます。

自動接続を使う場合も、ホテルや空港でログイン画面が出るときは一時的にオフにします。手順は、このページのログイン画面の項目を参照してください。各社の詳細はPIAのレビュー、ExpressVPNのレビュー、Surfsharkのレビューで確認できます。

VPNにつないだあとは、IPアドレス確認ツールで表示が変わったかを見ておきましょう。WebRTCリークテストで、実際のIPアドレスが漏れていないかも確かめておくと安心です。

公衆Wi-Fiを使う前とつないだあとの確認リスト

公衆Wi-Fiは、出かける前の設定、つなぐときの確認、つないだあとの使い方の3段階で見直すと漏れがありません。下のリストは、総務省、IPA、国家サイバー統括室の資料にある対策を、出かける前から順に並べたものです。

出かける前

  • 自宅と職場以外のWi-Fiへの自動接続をオフにし、使わないネットワークを削除する。
  • パソコンのファイル共有をオフにし、Windowsはパブリック ネットワークにしておく。
  • VPNを使う場合は、信頼していないWi-Fiでの自動接続とKill Switchを設定しておく。
  • パスワードを使い回さず、二要素認証(パスワードに加えて別の確認を行う仕組み)を設定しておく。

つなぐとき

  • 掲示や公式案内と同じネットワーク名かを確かめる。
  • 提供者がわからないWi-Fiにはつながない。
  • ログイン画面が出る場合は、URLを確かめてからログインし、その後VPNをつなぐ。

つないだあと

  • IDやパスワードを入力する前に、URLが「https://」で始まり、全体が正しいかを確かめる。
  • 警告が出るサイトでは何も入力しない。
  • ネットバンキングなど重要な操作は、モバイル回線に切り替えるかVPNを使う。
  • 使い終わったら、旅行先やホテルのネットワーク設定を削除する。

日本国内で使うVPNの選び方や各社の違いは、日本向けのおすすめVPNで比較しています。

よくある質問

カフェのフリーWi-Fiでネットバンキングを使っても大丈夫ですか?
できれば避けて、スマホのモバイル回線に切り替えるのが無難です。IPAは、重要な情報の入力が必要なときは携帯電話回線を使うなど、通信の内容に応じて公衆Wi-Fiを使うかを判断するよう勧めています。どうしてもWi-Fiを使うなら、VPNをつなぎ、公式アプリか正しいURLのHTTPSサイトで操作してください。
パスワードがかかっているWi-Fiなら安全ですか?
店内に掲示されたパスワードで使うWi-Fiは、それだけで安全とは言えません。総務省は、WPA2パーソナル方式では利用者全員が同じ暗号化キーを知っているため、暗号化されていないWi-Fiと同じように注意して使う必要があるとしています。
スマホのアプリは公衆Wi-Fiで使っても平気ですか?
大半のアプリはHTTPSで通信しているため、普段の使い方で過度に心配する必要はありません。総務省もそう説明したうえで、心配な場合は外出先のWi-Fiではブラウザの利用だけにとどめる方法を挙げています。盗聴や情報流出のトラブルがあったアプリは避けましょう。
無料のVPNでも公衆Wi-Fi対策になりますか?
運営元がはっきりしたサービスなら、Wi-Fi区間を暗号化する役割は果たせます。当サイトで紹介している無料の選択肢はProton VPN Freeで、最初は最速の無料サーバーに自動でつながり、接続先の国は選べません。注意点は無料VPNの安全性で解説しています。
VPNを使うと通信速度は遅くなりますか?
VPNサーバーを経由する分、遅くなることがあります。Protonは、できるだけ地理的に近いサーバーにつなぐと速度が出やすいと説明しています。国内で使うなら日本のサーバーを選び、遅さが気になるときはVPNが遅いときの対処法を試してください。
テザリングとフリーWi-Fiはどちらが安全ですか?
自分のスマホのモバイル回線を使うテザリングのほうが安全です。国家サイバー統括室のハンドブックは、安全でない公衆Wi-Fiしかない場合、自前の携帯電話回線やテザリングの範囲でインターネットに接続することを勧めています。
有料VPNを試して合わなかった場合、返金してもらえますか?
はい、PIA、ExpressVPN、Surfsharkには30日間の返金保証があります。ただしPIAとExpressVPNは、App StoreやGoogle Playのアプリ内課金で購入すると対象外です。SurfsharkもApp Store経由の返金はAppleへの申請になります。ExpressVPNとSurfsharkは初回購入のみが対象なので、公式サイトで申し込み、早めに申請してください。

順位の決め方

このページで紹介するVPNは、記事のテーマに合う機能(対応するプロトコル、アプリの設定、返金保証)を各社の公式情報で確認して選んでいます。 評価方法の詳細(英語)

このページの出典(29件)